薬剤師としてもっとスキルアップしたい…
臨床の現場にもっと関わりたい!
こんな理由で薬局から病院へ転職を考える人も多いと思います。
この記事はそんな薬局から病院への転職を考えている方向けの内容になります。
・病院で働くやりがい
・病院転職する際の注意点
・病院薬剤師に向いている人は?
薬局から転職を考える方は非常にモチベーションが高くて勉強熱心です。
一方で、思っていた仕事ができなかったと、挫折して辞めてしまう人もいます。
今回の記事を読んで、病院転職の不安を解決してください。
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調剤薬局から病院への転職はできる?薬剤の知識は必要?
病院への転職を考えた時にまず考えることが、そもそも中途で採用されるのかが気になると思います。
その点については、年齢がクリアできていれば問題ないといえます。
病院への中途採用の場合、採用担当者が気にすることは次の点になります。
- 転職理由
- 年齢
病院と調剤薬局では仕事の内容が全く違います。
調剤の方法についても、病院毎に内部規則が決まっていて、覚えるまでに時間がかかります。
そのため、病院転職の場合、調剤経験<病院経験が重要視されます。
人気の病院では、新卒採用の年齢は30歳くらいまでになっていることが多いです。
中小規模の病院では30代くらいまでは中途の募集を行っています。
病院は夜勤や当直もあるため体力的にも若い人の方が有利になります。
薬剤の知識は入職してから覚えればよいと考える採用者も多くあまり重要ではありません。
採用者は入職してから伸びる人を探しているため転職理由が重要です。
そのため転職理由については
- 薬剤師業界について調べていること
- 将来や自分のキャリアのビジョンがあること
などが重要になってきます。
病院転職を考えた際は年齢制限のクリアと病院で働く熱意があれば、中途でも問題無いといえます。
⇒ 病院薬剤師になりたい人の不安を考える【薬学生・調剤未経験・年齢別・ママ】
調剤薬局から病院で働く不安は?病院特有の業務を紹介
調剤薬局から病院で働く際に仕事を覚えられるかが不安になりますよね?
ここでは病院特有の仕事を紹介します。
- 抗がん剤調製
- 病棟業務
- 他部署との関わり
抗がん剤調製って難しい?陰圧操作をしっかり覚えて曝露対策
病院特有の仕事の一つとして、抗がん剤調製があります。
抗がん剤調製は無菌調製と似ていますが、抗がん剤からの曝露を防ぐための操作が重要になります。
薬局から転職の方には精密な調製や陰圧操作など慣れない操作となります。
しかし、経験を積めば誰でもできる用になるため、練習すれば大丈夫です。
病棟業務はわからないことだらけ
病棟業務は病棟の医師や看護師さんとコミュニケーションを取りながら仕事を行います。
薬局との大きな違いは、それぞれが違う業務を行っているため、タイミングよくコミュニケーションをとる必要があることです。
こちらから話しかけなければ、聞きたいことは聞けないことも多いです。
逆に看護師さんからはよく薬剤の質問をされます。
また病棟での有事の際には他の業務より優先で対応しなければならず、慣れるまでは自分のペースで仕事をすることが難しいです。
病院の薬局として他部署との関わりがある
病院の薬局として他部署との関わりがあることも調剤薬局にはない特徴です。
薬局の一員として行動する必要があるため、組織としての対応を行わなければなりません。
薬剤に対する質問や疑義照会などには個々で異なる回答をしてはいけません。薬局として統一した回答を求められる場合があります。
そのため転職したばかりの時は、院内のルールなどを覚える必要があります。
調剤薬局から病院薬剤師への転職理由はやりがいと将来への不安
病院薬剤師は仕事がきつい、給料が安いなど調剤薬局より大変な面が多いと考えられています。
では、調剤薬局から病院へ転職する人がいるのはどうしてでしょうか?
主に薬局から病院への転職理由には次のようなことが挙げられます。
- 調剤薬局での仕事にやりがいを感じない
- 知識がアップデートされない
- 調剤薬局の将来が不安
調剤薬局によっては仕事は単調な場合があります。
調剤・指導・在庫管理・薬歴作成、毎日同じような処方に同じ指導の繰り返し、薬歴はテンプレートの使い回しなど、業務の内容に変化がないこともあります。
せっかく国家試験を合格しても知識が活かされず、仕事がつまらないと感じる人もいます。
⇒ 調剤薬局がつまらない 新人薬剤師さんの悩みを病院薬剤師が考える!
また、同じ仕事の繰り返しで知識がアップデートされないため、このままでいいのか不安になる人もいます。
現在の調剤薬局を取り巻く環境は不安定です。
- 大手の薬局による買収
- 大手薬局の事業再生申請
今後も大手調剤薬局が生き残りをかけて、調剤薬局の買収や倒産が予想されます。
今のところ病院では買収・倒産は少なく環境は安定はしていますが、調剤薬局は病院に比べると不安定といえます。
このような背景もあり、今の職場から変わった時についていけるか、悩む薬剤師は多くいます。
また、将来調剤薬局の薬剤師が過剰になると予想されています。(厚生労働省HPより)
その影響もあり、調剤薬局での役割には変化が生じています。
過剰な薬剤師の受け皿として今までの調剤中心の仕事ではなく、今後は在宅医療にも薬剤師の仕事は増えていきます。
在宅医療では医師や看護師とのコミュニケーション、注射の知識など病院で学ぶ経験が重要になります。
将来を考えたときに病院薬剤師の経験が無いことはデメリットになる可能性もあり、病院転職を考える人もいます。
また、在宅医療は負担が大きくやりたくないと感じる薬剤師さんも多くいます。
⇒ 在宅やりたくない薬剤師はどうしたらいい?対処法は?
このような理由から、大変でもやりがいを持ちながら安定して仕事ができる病院薬剤師に転職する人がいます。
病院で働くやりがいやメリットは医療全体を勉強できること
病院で働くやりがいには次のような内容が挙げられます。
- 医療全体の流れ
- 他職種とのチーム医療
- 注射薬の知識
病院で働くことで、このようなことが身につくため、薬剤師としてのスキルアップにつながります。
また今後は、薬局が在宅診療に力を入れていくことを考えると、調剤薬局にも必要なスキルになるといえます。
医療全体の流れ
病院では医療全体の流れを見ることができるため、
- 使用薬剤の目的
- 今後使用される薬剤
- 薬物治療の選択
このようなことを勉強することができます。
医療のスタートは患者の訴え、医師の診察から始まります。
医師による問診や身体所見の確認、血液検査、CT、MRI、心電図など様々な検査により、疾患の特定、治療方針を決定します。
治療は手術などの外科治療や薬剤による内科治療などがあり、それらの治療の中で薬剤が使用されていきます。
流れの中でどのような処方意図で薬剤を使用するのかがカルテを読むことでわかります。
また処方意図のわからない薬剤は医師のカルテを読むことで勉強することができます。
治療の流れを勉強することで、患者さんに今後使用される薬剤もわかってきます。
医師と治療の話ができるようになれば、薬物治療の選択にも関わることができます。
薬物治療の選択に関わることは責任がありますが、治療に貢献できることは病院薬剤師の大きなやりがいとなります。
病院で勉強することで、調剤薬局で働く際にも処方意図を読めるため、病院で働くことは今後のキャリアにもつながります。
他職種連携とチーム医療
チーム医療が病院薬剤師の醍醐味と考える人も多いと思います。
病院内には様々なチームがあります。
- 感染制御チーム
- 栄養サポートチーム
- 緩和ケアチーム
上記は薬剤師を配置することが診療報酬を算定する上で必須なチームです。
また、病棟実施加算が算定できるようになってからは薬剤師が病棟に常駐するケースも多く、他職種連携が当たり前となっています。
薬剤師は薬のプロフェッショナルとして薬剤に関する提案、相談、情報提供などを行います。
様々な職種と話すことで、医療に対する知識の幅が広がり、様々な視点から患者さんを見ることができます。
薬剤師が薬のプロフェッショナルと認められることで、医師や看護師からも信頼され感謝されることは、大きなやりがいになります。
また、今後は在宅診療などにおいても医師や看護師とコミュニケーションを取る場面は増えてくることが想定されます。
今後のキャリアを考えた際にチーム医療の経験は様々な場面で活かされます。
注射薬の知識
調剤薬局と病院で取り扱う薬剤で最も異なる点は注射薬の有無になります。
内服困難な患者さんへ向けた注射薬や、注射薬にしかない薬剤など、注射薬があるだけで治療の幅が大きく広がります。
一方で、注射薬を適切に使用するためには多くの注意が必要になります。
注射薬で注意しなければならないポイントには次のようなことが挙げられます。
- 投与速度
- 濃度
- 溶解液
- 投与経路
- 配合変化
このような内容を理解して注射薬を使用できることは薬剤師の強みになります。
今後は在宅患者を診る薬局でも調製技術や輸液の知識は必須になります。
病院経験がある人とない人とでは注射薬の知識で大きく差が出てきます。
薬局から病院へ転職する際の注意点と対策
薬局から病院へ転職する際には次のような注意が必要です。
- 最初はセントラル業務
- 教育は自主性が重要
- 医療の知識は自分で調べることが基本
- 病院薬剤師はプライドが高い人が多い
このようなことを知らないで病院転職を行うと、病院がつらいとかブラック病院へ来てしまったなどと、病院転職に失敗する可能性があります。
ブラック病院の避け方についてはこちらの記事も参考にしてください。
最初はセントラル業務が主体
病院での薬剤師の業務は大きく調剤などのセントラル業務と病棟業務とに分けることができます。
通常、病棟活動やチーム医療への参加を目指して転職しても、最初半年~1年くらいはセントラル業務がメインとなる場合がほとんどです。
なぜなら病院では注射薬の知識や、細かな内部規則(内規)を覚えることが必要なためです。
それらを覚えるまでは他部署と大きく関わる病棟業務はできない場合がほとんどです。
教育制度に頼らず業務には自主性が重要
教育制度を多くの病院は設けていますが、実際教育に時間をかけられる病院は少なく、多くは業務をしながら覚えることになります。
業務の覚え方の基本は先輩薬剤師の動きを見ながら仕事を覚えることになります。
また、業務のことは聞けますが、病気のことなど医療の知識は基本的には自分で勉強する必要があります。
病院では与えられる仕事をやるだけでは、業務をこなすだけになりつまらなくなりがちです。
大事なことは自主的に動けるかになります。
医療の知識は自分で調べるが基本
薬局から病院で働きたい方の目的は、医療の知識を得たいという人が多いと思います。
しかし、病院では医療のことをすぐに聞くことは好まれません。
まずは自分で勉強すること、それでもわからないときに聞いてみることが大切です。
医療の知識は正しい情報であることが重要なため、勉強の仕方、調べ方も重要になってきます。
聞いてばかりでは調べ方が身につかないため、まずは自分で調べるように教えられると思います。
一番の不安は人間関係?病院薬剤師はプライドの高い人が多い!?
病院薬剤師はプライドの高い人が多いと言われます。
自分の仕事に強い責任を持って働いているためそのように感じるのだと思います。
そんな薬剤師に対して転職してきた人がやりがちな失敗として次のようなことが挙げられます。
- 早く病棟に行きたい
- 調剤ばかりで飽きた
- 何でもすぐに聞く
早く病棟に行きたい
病院では調剤室、注射室、化学療法室、DI室など病棟以外にも様々な部署があります。
それらの部署の方々はそれぞれの仕事に少なからずプライドを持っているかと思います。
それらの方と話すときに、早く病棟に行きたいなどと言うと気を損ねることもあります。
必ず各々の部署の業務を尊重する気持ちが大事です。
調剤ばかりで飽きた
薬局を辞めた理由などで調剤に飽きたなどと伝えると、調剤室が嫌だと伝わりがちです。
誤解を生まないように、マイナスの表現ではなくプラスの表現にしましょう。
例えば、「より多くの業務に触れたいため病院に来ました」など病院のメリットを話すようにするとよいです。
何でもすぐに聞く
医療の知識は基本的には自分で学んでいきます。
苦労して覚えた知識を簡単には教えないことも多いです。
そのためなんでもすぐに聞いてしまう習慣がある人は、あまり好まれません。
まずは自分で調べる、そのあとで確認してみるが基本になります。
調剤薬局には無い特徴 夜勤や当直体制はデメリット?
救急病院の病院薬剤師には夜勤や当直があります。
救急患者や入院患者の急変に備えて薬剤師も24時間体制で配置することとされているためです。
夜勤は
- 不規則な生活
- 一人が不安
などデメリットが多い様に感じます。
しかし、夜勤は最初不安ですが、入ってみるとデメリットだけで無く自由な時間が増えるメリットもあります。
病院によって夜勤体制は異なるため、病院見学の際は確認するとよいです。
病院薬剤師に向いている人の特徴
病院薬剤師に向いている人の特徴には次の様なことが挙げられます。
- 行動力
- 思考力
- コミュニケーション力
病院で成長するためには、自主的に動く行動力が必須です。
その原動力となる、病気や薬剤への興味・関心があることは病院薬剤師に向いている人の特徴といえます。
また、病院では様々な事を考える必要があります。
- 薬剤や病気のこと
- 医師や看護師の意図
- 患者さんが何を考えているか
薬剤や病気の知識も必要ですが、他職種にも気を配る必要があります。
自分のことだけ考える人は失敗しがちです。
チーム医療の中では様々な人とのコミュニケーションが大事です。
- 医師
- 看護師
- コメディカル
- 患者さん
相手の立場を考えた関わり方などをしなければ、仕事は円滑に進みません。
自分が病院薬剤師に向いているかを考えてから病院転職は行いましょう。
⇒ 病院薬剤師に向いている人はどんな人?マインドマップを用いた自己分析のやり方を解説
まとめ
薬局から病院への転職を考える方へ向けて、知っててほしいことを、まとめました。
・病院で働くやりがい
・病院転職する際の注意点
・病院薬剤師に向いている人は?
病院薬剤師はやりがいも多いですが、大変なことも多くあります。
自分の働き方ややりたいことなどをしっかり考えて転職先を選んでみてください。
調剤薬局から病院への転職活動の始め方はこちらの記事を参考にしてください。
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