病院薬剤師のキャリアアップ！資格取得方法と転職タイミング

いずれは認定を取得したいな…

でもどうしたらいいんだろう。

病院薬剤師として働いているとキャリアアップを考えることがあります。

でも実際に動こうとすると、どのように動けばいいか悩んでしまいます。

この記事では現役の病院薬剤師がキャリアアップの内容と起こさなければならない行動について解説します。

病院では認定や専門薬剤師など様々な資格を取得できます。

しかし、行動を起こさなければ取得することはできません。

今後のキャリアは早いうちに計画を立てることが成功への近道です。

将来について悩んでいる人は参考にしてください。

病院薬剤師のキャリアアップが何かを考える

病院薬剤師のキャリアアップを考えてみました。

認定薬剤師・専門薬剤師の資格取得によるキャリアアップは王道

病院に勤めていれば認定や専門の資格を取得することはキャリアアップに繋がります。

資格があることで、病院で重要なポジションを任されたり、資格が算定要件となる場合もあります。

また、有名になれば企業から講演会の依頼が来たり、執筆依頼が来ることもあり、金銭的にもアップする可能性があります。

そのため病院薬剤師では王道のキャリアアップといえます。

しかし、講演会や執筆の依頼は大学病院の様な大病院やがん特化の病院のような専門病院など限られてきます。

そのためこのようなキャリアを目指すには若いうちにこのような病院へ入職しておく必要があります。

このような病院では先輩薬剤師が資格取得しており、参考にできることもメリットです。

⇒　病院薬剤師歴１０年の薬剤師が考える　病院への就職活動の始め方

自分のやりたい分野を突き詰める

自分のやりたい分野に関わり突き詰めることは、
多くの病院薬剤師のキャリアアップに当てはまるといえます。

病院薬剤師の業務には資格はなくとも専門的な知識が必要な業務も多くあります。

そのようなキャリアを積むことは病院薬剤師のやりがいになります。

また、専門分野があれば、病院で代わりのきかない薬剤師になることができます。

しかし、専門の資格がない分野はやりがいにはなりますが、給料面では優遇されにくいといえます。

各種学会への発表などで有名になることで、地域への講演会以来などは期待できます。

年収アップを目指す

単純に年収アップを目指すこともキャリアアップといえます。

病院薬剤師が本業で給料アップを目指す場合は時間がかかります。

それは病院薬剤師の給料は一般的に年齢と共に高くなる傾向にあるからです。

⇒　参考：薬キャリ１stより平均年収”にだまされるな！正しい年収の考え方

病院で給料を上げるには、実績を上げ早いうちに役職者となることが必要になります。

短期間での給料アップを目指すのであれば、調剤薬局やドラッグストアへの転職が視野に入ります。

認定薬剤師・専門薬剤師や各種資格の取得へはどのように行動すればいい？

各種認定や専門薬剤師の資格を病院では取得することができます。

病院で働いていればいつかは取得したいと考えている人も多いのではないでしょうか？

しかし、いつかと考えていると、気づいたらタイミングを逃し取得できなくなってしまいます。

こちらでは資格を取得するための行動フローを考えてみました。

※　取得条件や詳細は各種学会を参照してください。

資格の取得に当たり一番の関門は研修になります。

自施設が研修場所となっている場合は問題ないですが、多くの場合異なります。

研修への関門は次のようなことが考えられます。

この関門を突破するには次のような行動が必要です。

研修へ行くためには薬局内の理解が重要

研修期間はお給料をもらいながら、研修する場合がほとんどです。

そのため病院からの許可をもらうため、病院に大事な資格であることの説明が必要です。

また、研修の間は薬局内の人数が減るため、次のようなことが生じます。

• 複数人を研修に出しずらい
• 研修期間中の業務負担増加

資格取得の勉強だけをしている人のために業務負担が増えると他の薬剤師の不満がでてきます。

研修を考えている人は、普段から他の人以上に仕事に取り組み、薬局内の理解を得なければなりません。

薬局内の理解があっても病院として難しい場合など、現在の病院では困難な場合もあります。

その場合には資格取得のため早めの転職も考慮する必要があります。

⇒　【病院薬剤師が考える】病院から病院への転職で注意すること

特定部署へ配置されるためには…

症例報告や専門分野へ従事した期間が資格の取得要件の場合があります。
その場合特定の部署への配置が必要なこともあります。

特定の部署への配属についてもは、研修よりハードルは低いですが、薬局内の理解は必要です。

自らの希望の配置を望むのであれば、それに見合った行動ができているかが試されます。

まずは一生懸命目の前の業務に取り組むこと。
その上で配置換えを上長に交渉しましょう。

それでも希望が難しいような時は転職が必要になります。

自力で取得できる資格について

特定の配置が必要ない場合や、研修以外の準備は自己研鑽で行えることも多いです。

そのような場合は、自分のやる気次第で取得が可能なため、転職を考慮する必要はないといえます。

認定の単位や資格申請は期間が決められているため、予定をたてて行動することで効率良く取得が可能になります。

基本的に転職の必要はありませんが、例外的にブラック病院勤務で残業が多く資格取得に充てる時間や余裕がない場合は転職の検討はありです。

⇒　病院薬剤師はブラック？転職でブラック病院を避ける方法

病院から病院への転職は経験が重視されるので30代くらいまでが目安

転職にあたり、病院から病院の転職であれば、経験が重視されます。

資格取得がしやすい総合病院などでも年齢は30代くらいまで中途採用があります。

しかし、40代になると経験があっても急性期の病院は厳しいです。

どうしても取得したい資格がある場合は、年齢を考慮しながら転職を検討する必要があります。

また、資格の取得は大病院より中小の病院の方が競争となる人がいないため、取得し易いこともあります。

中小の病院へ転職の場合は事前に転職エージェントを通して調査しておくとよいです。

自分のやりたい分野とは違う部署に配属されたとき

自分のやりたい部署じゃない。

病院では多くの部署があるため、必ずしも望んだ配置になるとは限りません。

自分の望んだ配置にならないことはざらにあります。

そんなときは安易に転職を考える前に、まずは自分の部署を十二分にやることをおすすめします。

患者さんの病気は一つではなく繋がっており、薬物治療を行う際は幅広い知識が必要となります。

やりたい仕事があることは重要ですが、幅広い知識が薬剤師には重要です。
やりたい仕事でなくとも、十二分に仕事をすれば、今後の薬剤師にプラスになります。

まずは仕事に一生懸命取り組む。
その後で、どうしてもやりたいことがあれば目標部署への配置換えを交渉してみましょう。

転職はそれでも希望が通らないときに考えればよいと思います。

⇒　転職したい新人の病院薬剤師さんが注意すること

病院薬剤師より給料アップを目指したい

病院薬剤師は長く勤めるに従い給料は上がっていきますが、30代くらいまでは調剤薬局やドラッグストアのほうがお給料は高い傾向にあります。

短期的に給料を増やしたい場合は転職が候補に挙がります。

給料アップでの転職を目指すなら必ず転職エージェントを活用しましょう。

調剤薬局やドラッグストアへの転職では転職エージェントを利用することでメリットがたくさんあります。

上記のように多くのメリットがあるため、転職の際は活用しましょう。

⇒　現役の病院薬剤師が転職エージェントを使わない方がいい場合を解説

年収アップを目指して転職するなら、次のことに注意しましょう。

転職の際は必ず現在より年収が低くならない転職が絶対です。
一年後には今より給料が高くなるなどの口約束で年収が下がる転職をすると後悔します。

• 一年後の約束は誰も保証できない
• さらに年収低下の可能性があるため合わなかった時に転職できない

上記の様なデメリットがあるため注意しましょう。

また、転職前に業界情報はしっかり調べましょう。

• 2021年10月1日　ココカラファインとマツモトキヨシが経営統合
• 2022年2月28日　調剤薬局大手　さくら薬局（クラフト株式会社）の事業再生ADR申請

最近はコロナの影響があって、調剤薬局の買収・合併や破綻などが相次いでいます。

転職後にそうなると悲惨‥最悪の場合リストラもあります。

転職情報の集め方として、下記の利用がおすすめです。

転職エージェントであれば業界情報に精通していることも多く、キャリアの相談ができます。

⇒　薬剤師と相性のいい転職エージェントの探し方

また医療系ニュースサイトとしては

• m3.com

• 日経メディカルOnline

などが業界ニュースを発信しています。

⇒【新人・転職者向け】病院薬剤師に必要な情報収集のやり方

今すぐ転職を考えていない人でも業界ニュースを日ごろから読んでおくことは、プラスになります。

まとめ

資格の取得を考えるなら、研修の有無が大きなポイントになります。

研修を希望する際は、まずは目の前の仕事に全力で取り組みましょう。

その上で希望の交渉を行う方が、薬局内の理解が得られます。

資格の取得には年単位で計画を立てる必要があります。

自施設で難しそうであれば、年齢タイミングを考え、早めの転職がよいです。

給料アップを目指すなら転職エージェントをフル活用しましょう。

また年収だけで選ばずに、昨今の業界研究も怠らないように…

場合によっては転職による減収も考えられます。

資格の取得を目指すのであれば大病院よりも中小の病院の方が取得し易いこともあります。
中小への転職であれば、資格取得の希望を転職エージェントに伝えて情報収集しましょう。

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2021.11.24