病院薬剤師ってしんどいって聞くけどブラックなのかな?
人間関係とかがやっぱりめんどくさい?
この記事では、病院薬剤師がブラックなのかについて病院薬剤師歴10年で今も現役の私の視点から考えます。
・ブラックな病院の見極め方
結論から話すと、ブラックな病院の特徴は下記のような内容が挙げられます。
- 残業時間
- サービス残業
- 人間関係
- やりたいことができない
- 給料が低い
これらを避けるためには就職先の次の点をしっかり調べることが重要です。
・薬剤師の立場
・薬剤師の意識
この記事を読むことで転職先がブラック病院だったというような失敗を減らせます。
病院薬剤師になりたいけど、病院は大変だから不安だという人はぜひ参考にしてください。
薬局から病院へ転職を考えている方はこちらの記事も参考にしてください。
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病院薬剤師はブラックなのか?ブラックな点について解説
病院薬剤師がブラックとよく言われますが本当でしょうか?
ブラックと思われる点を挙げてみました。
- 残業時間
- サービス残業
- 人間関係
- やりたいことができない
- 給料が低い
このあたりがブラックと言われる点だと思います。
では詳細を解説していきます。
残業時間が多い 残業の内容を紹介
病院薬剤師は病院によってはとても残業が多くなります。
残業の内容は以下のようなものがあります。
- 薬剤管理指導記録
- 教育
- 雑務
- 補充
- 予製
- 資料作成 etc…
- 緊急事案(急変患者、薬の供給停止、医師からの問い合わせ)
薬剤管理指導記録
病棟業務では、薬剤管理指導料を算定するために、服薬指導を行い薬剤管理指導記録を書く必要があります。
この記録は服薬指導を行えば行うほど、記録する必要があるため、業務時間内で終わらずに残業する場合があります。
慣れれば早く記録することもできますが、ノルマが厳しい病院では、常に残業というところもあります。
教育
新人教育や後輩の指導には時間がかかります。
また実習に来た薬学生の指導や症例報告の担当になったりすることもあり、時間外で指導するようなこともあります。
雑務
忙しい病院では、日中は外来調剤などの業務に追われ、業務終了後に補充業務や予製作成などを行います。
また患者向け資料の作成や、院内向けの資料作成など、様々な業務があります。
日中に行う時間が無い病院ではこれらを時間外にやることになります。
緊急事案
病院では患者さんの急変や、薬剤の供給停止などによって、迅速な対応が求められる場合もあります。
場合によっては当日中の対応が必要な場合などもあるため、予期せぬ残業が発生します。
また、医師は時間内の概念がない人も多く、時間外でも問い合わせをしてきます。
回答を急ぐケースの場合はやはり残業しなければなりません。
また、残業ではありませんが、病院薬剤師の多くには夜勤もあるため、仕事の負担が大きいと感じる人もいます。
⇒ 病院薬剤師の夜勤ってつらい?夜勤のメリットを紹介!
サービス残業が多いと感じる
サービス残業となってしまうところとして次のようなことが挙げられます。
- 自己研鑽
- 勉強会・研修会
- 研究・学会発表
日々新しくなる医療に対応するために、勉強する時間は必要です。
勉強する内容も薬のことだけではなく、治療法のことや、診療報酬に関わることなど様々です。
しかし勉強時間は残業代が出ないため、自己研鑽として行うことになります。
多かれ少なかれ薬剤師は勉強しなければなりませんが、周りの薬剤師に合わせた勉強量が求められることがほとんどです。
勉強会も自己研鑽なので基本的には自由参加ですが、周りが多く参加していると、断りにくい環境かもしれません。
研究や学会発表なども、多くの時間は自己研鑽といえます。
薬局の方針で年に1回は発表をなどのノルマがあると、嫌でもやらなければなりません。
これらの事は、すべて自己研鑽と言えますが、自分が望んでいない場合、サービス残業のように感じてしまいます。
人間関係が難しい
病院での人間関係は様々あります。
薬剤師の人間関係で問題になることは
- パワハラ
- 放置
この二つが挙げられます。
パワハラ
医療者としてのプライドを持っている病院薬剤師は多いですが、時としてパワハラなケースもあります。
- 勉強会への強引な誘い
- 時間外の過度な教育
このような人の誘いを断り過ぎて、目を付けられると些細なことでも厳しい叱責を受ける場合があります。
放置
病院薬剤師の中にも、仕事として行うだけで、勉強や教育に無関心な人もいます。
このような人が職場に多いと下記のような問題があります。
- 医療のことを教わることができない
- 仕事のやる気が削がれる
薬剤師としてのスキルアップを目指すのであれば、できるだけこのような人からは避けれるとよいです。
やりたいことができない
病院薬剤師でやりたいことには次のようなことが挙げられます。
- チーム医療
- 病棟業務
- 資格取得
しかし、病院で働けば必ずできるわけではありません。
チーム医療や病棟業務を行うには、チームや病棟の担当になる必要があります。
薬剤師の人数や病床数、薬局の方針などによっては希望の仕事ができない場合もあります。
資格取得に関しても同様で、取得に必要な業務につきたいと思っても希望が通らない場合もあります。
また資格は取得しても、都合によってセクションの配置換えなどで、活かせない場合などもあります。
病院薬剤師は忙しさの割に給料が低い
病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアと比べると平均給料は低くなっています。
病院薬剤師の給料は年功序列も多く、長く勤めることで高くなります。
しかし新人さんにとっては、給料は低く、業務は激務なためブラックと言いたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、生活できない程に低い訳ではないので、その点は自分の生活や考え方と相談する必要があります。
薬剤師が仕事をしんどいと感じるとき
薬剤師が仕事をしんどいと感じる時には次のような時があります。
- 業務が忙しい
- 人間関係がつらい
- やりがいを感じない
病院薬剤師は業務が忙しく責任も大きいため、しんどいと感じる人が多くいます。
責任の重さからミスをしたときにしんどいと感じます。そのためブラックと呼ばれがちです。
反面その責任がやりがいにも繋がっています。
人間関係については病院特有と言うわけではなく、調剤薬局などでも起こりうる問題といえます。
また、やりがいについては病院より調剤薬局で感じやすい辛さでは無いかと思います。
病院薬剤師がブラックと決めつけるのではなく、自分にとって仕事で何がしんどいのかを考えることは重要だといえます。
ブラックな病院を避ける方法は?見極めポイントを解説
どのような病院がブラックな病院になってしまうのかを考えました。
ブラックな病院を避けるには次のようなことに気をつけるとよいです。
・院内での薬剤師の地位
・働いている薬剤師と自分の意識の違い
業務量と人数があっていない
業務が多忙であれば、できる仕事が限られてきます。
業務が多忙な病院では、残業時間やサービス残業が多くなるだけではなく、忙しさによる人間関係の悪化もあります。
また中央業務が主体となり病棟業務などのやりたい業務ができない可能性もあります。
業務の忙しさは次のようなことで推測することができます。
・院外処方率
・薬剤師数
・業務への人数配分比
病院を調べる際には必ず調べておきましょう。
院内での薬剤師の地位が低い
病院内での薬剤師の地位がとても低い病院も中にはあります。
病院での地位が低いと、薬剤師は薬を持ってくる雑用係のような扱いを受けます。
- チーム医療での発言権がない
- 看護師から雑用を押し付けられる
- 問い合わせが受け入れられない
このような病院は今は減ってきましたが、一定数存在はしています。
このような病院を避けるには次のような点を確認するとよいです。
・学会発表での共同演者
・病院での雰囲気
病床数に対して薬剤師の人数が少ない病院では薬剤師の業務が評価されていない場合があります。
また学会発表の共同演者に医師や看護師の名前がない場合も協力体制がない可能性があります。
病院見学に行ける場合は雰囲気で読み取れることもあります。
廊下をすれ違う際に多職種に挨拶しているか、病棟での看護師との話し方などが参考になります。
働いている薬剤師と自分の意識の違い
病院にいる薬剤師には色々な人がいます。
- 医療に進んで関わりたい人
- 仕事として割り切って働く人
- とにかく面倒は避けて定時で帰りたい人
職場の環境はそのような人達で作られるため、自分の働き方と周りの薬剤師の意識が違うとブラックに感じることもあります。
例えば、定時で帰宅したい人にとっては、勉強会や研究はサービス残業の様に感じますが、周りの薬剤師が参加していれば参加を断りにくくなります。
この状況が続くと、勉強会や学会参加が半ば強制的になり、パワハラの様に感じてきます。
一方で、
勉強や研究を頑張りたい人にとって、勉強会が無かったり、研究を行う薬剤師がいなければ、物足りなく感じてきます。
このような職場では、周りに無関心な人も多く放置気味な職場となることもあります。
見極めるポイントは次のような内容が挙げられます。
・年間の研究実績
・薬局長の方針
若い人が多い方が、研究や医療の勉強会が盛んな印象です。
ママさんの世代が多いと時間はあまり取れないので研究は少なくなります。
年間の研究実績を見ることで、病院としてどの程度力を入れているのかがわかります。
できれば2、3年分教えてもらうとよいです。
薬局長の方針も大きく影響します。薬局長が研究の指示を出すような病院も多くあります。
病院選びの際には、自分の望む環境と、病院の方針が合っているかを考えることが重要です。
自分の職場がブラックと感じたときには相談することも大事
自分の職場はブラック?普通?
自分の職場がブラックかどうかは自分や職場内で判断することは難しいです。
周りに相談しながら他の職場と比較をすると自分の環境を客観的に見ることができます。
薬学部時代の友人に近況を聞いたりすることは、モチベーションの維持にもおすすめです。
周りにあまり相談できない場合は、転職エージェントを利用することもおすすめです。
転職エージェントは多くの職場を見ているため、今の職場の環境がブラックかを客観的に教えてくれます。
無料で利用できるので、今の職場に不安を感じる時は利用してみるとよいです。
⇒ 転職エージェントの特徴の解説はこちら
まとめ
病院薬剤師でブラックなところをまとめてみました。
病院は業務が忙しいことからブラックと言われがちです。
長時間労働やパワハラなどはもちろんブラックですが、全ての病院に当てはまる訳では無いです。
病院薬剤師は忙しいですが、やりがいも十分にあります。
ブラックな病院を避けて、やりがいを感じられる職場を見つけることが大事です。
ブラック病院の特徴には病院自体の問題と勤める薬剤師の問題が挙げられます。
・病床数
・院外処方率
・薬剤師数
・業務への人数配分比
【薬剤師の地位】
・病床数に対する薬剤師の人数
・学会発表での共同演者
・病院での雰囲気
【薬剤師の意識】
・薬剤師の年齢層
・年間の研究実績
・薬局長の方針
就職・転職をする時は、このようなポイントに注意しながら病院の情報を集めることが大事です。
病院の情報を集める際に、おすすめの方法は次の方法になります。
- 病院見学には可能な限り行ってみる
- 転職サイトのエージェントに相談
病院見学へは可能な限り行くことをおすすめします。
実際に見学へ行くことでわかる現場の雰囲気や薬局長の考え方などがわかります。
⇒ 病院薬剤師が考える 病院見学の際に必ず聞くべき 5つのこと
病院見学以外の情報源として、転職エージェントの利用も挙げられます。
取り扱っている病院の離職率や雰囲気などはエージェントも把握しているので、参考になります。
どちらも重要な情報源になるので、しっかり活用して後悔のない病院就職・転職をしましょう。
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