
病気がみえるシリーズでがんがみえるが発売されたけど、
内容はどんな感じだろう…
2022年2月25日に病気がみえるシリーズから派生したがん治療に特化したがんがみえるが発売されました。
この記事では病院薬剤師歴10年の私が、がんがみえるを実際に使ってみた感想を紹介します。
・どんな人におすすめかを知りたい
結論から言うと、がんがみえるはがん治療を全般的に知りたい人であれば、新人さん~ベテランまで幅広い範囲でおすすめできます。
興味を持ったら是非購入を検討してみてください。
医学書や参考書には高価なものが多いです。
薬剤師は情報サイトを使用することでポイ活ができるので、参考書代などはポイントを利用するとお得に購入できます。
がんがみえるの内容はがん治療全般を幅広く網羅
がんがみえるはがん治療全般を網羅する内容となっており、
がんの定義から始まり病態・病理、治療方法だけでなく、緩和ケアや支持療法、がん患者さんの生活支援まで幅広い内容が盛り込んであります。
- がんの基礎知識
- 病態
- 診断
- 病理
- がんの治療
- 手術
- 放射線
- 抗がん剤
- 支持療法
- リハビリ
- 緩和ケア
- がんと社会生活・予防
- がん種別総論
がんがみえる目次より 一部改変
幅広く網羅しているため内容が浅いかといえば、そんなことは無く普段から化学療法に携わる人でも十分役立つ内容となっています。
また、みえるシリーズの特徴であるカラフルなイラストや図解が盛り込まれていて、がんを勉強する新人さんの最初の一冊としてもおすすめです。
私のような薬剤師は病態や病理が苦手になりがちですが、非常にわかりやすく書いてあり病気の理解に役立っています。
抗がん剤の分野では忘れがちな薬理作用などが図解で示されており、国家試験の復習としても使えます。
病気がみえるシリーズとの使い分けは
病気がみえるシリーズもがんの内容を取り扱っており、がんがみえると内容が重複する場合もあります。
両方買えれば問題ないですが、参考書は高価なので両方はなかなか買えないと思います。
どちらか購入を迷う時は次の様なことを考えるとよいです。
知りたい内容はがん全般?それとも診療科疾患?
がんがみえるはがんに関わる全般を取り扱いますが、
病気がみえるは診療科毎の疾患の一つとしてがんを取り扱っています。
そのため、診療科毎に病棟を任され、がん以外にも知らなければならない疾患がある、病棟薬剤師は病気がみえるの方が使いやすいこともあります。
薬がみえるvol.3でもがん治療全体の流れはつかめる
がん治療の流れを知ることが目的で、すでに薬がみえるvol.3を持っている人であれば急がなくてもよいです。
ただし、がんがみえるの方がよりがんについて詳しく掘り下げているため、より詳しく知りたいなら購入もOKです。
がんの分野は更新も早いため、必要な時に購入することをおすすめします。
実際に使った感想 おすすめする人・おすすめしない人
実際に使ってみて、がん治療の全体を学ぶのに最適といえます。
病院では他職種が連携してチーム医療に取り組むため、治療全体の流れがつかめていないとうまくいかないです。
この一冊を読むことで、全体の流れがみえるため患者さんが現在どのような状態か、他の医療スタッフはどのような事を考えているかが理解しやすくなります。
また、病棟をローテーションで回っているなど複数の診療科に関わる場合はがんがみえる一冊でがん治療は網羅できるのでおすすめになります。
・複数の診療科のがんを勉強したい
一方で、薬剤師が深く関わらなければならないレジメン作成などについては、標準治療の紹介と有名な副作用の管理などに留まります。
レジメン作成に当たって必要な支持療法や補液の種類などの情報は少ないため、さらに専門的なことを勉強するには情報が足りないといえます。
また、がん関連以外の病態については情報が少ないため、診療科全体を勉強する際には病気がみえるの方が使いやすいです。
・特定の診療科の勉強をしたい場合
まとめ
病気がみえるシリーズはカラフルなイラストや図解があるため、新人さんでもとても理解しやすいです。
がん治療全体を網羅しているため、がん治療の流れを知りたい人や複数のがん種に関わる人にはとても役立つといえます。
レジメン作成など専門的な内容を深く勉強する場合は物足りない可能性があります。
また特定の診療科について勉強する場合は病気がみえるの方が向いていることもあります。
目的に合わせて購入しましょう。
がんの本は高価な割には更新が早いので、必要な時や勉強したい時にに買うのがおすすめです。
古くなった医学書や参考書は専門店に引き取ってもらうとお得に処分できます。
新年度はお得なキャンペーンもやっているので、ぜひ活用してください。

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