小論文対策って何をすれば…?
病院薬剤師の就職試験として小論文がよく出題されます。
なぜ病院では小論文を出題するのでしょうか?
この記事では病院薬剤師歴10年の自分から見た、小論文で必要な考え方をお伝えします。
・小論文に必要な情報は?
・小論文で書くべき内容
・小論文対策
結論からすると病院薬剤師の小論文対策において大事なことは情報収集・業界研究になります。
出題者は試験を通して病院薬剤師に大事な自主性を確認しています。
小論文対策をしっかり行って、病院就職に活かしてください。
小論文でよく出されるテーマ
こちらは病院薬剤師の就職試験でよく出される小論文のテーマです。
・チーム医療における薬剤師の役割
(薬キャリ1stからの引用)
・職場におけるコミュニケーションの重要性
・「薬薬連携」を推進していくうえでの薬局薬剤師と病院薬剤師のあり方
・薬害問題について(ワクチン問題、イレッサ問題)自分の考えを述べよ
・病棟業務、在宅医療におけるフィジカルアセスメントの必要性について
・病院薬剤師になったらどのようなことがしたいか
・薬の安全管理における薬剤師の役割
・薬剤師としての専門性を保健所や公立病院の業務の中でどのように活かしたいか、あなたの考えを述べよ
このような内容が出題されています。
ちなみに私が受けた際にも小論文はありましたが、その際のテーマは下記の内容でした。
- 自分が目指す薬剤師像
- 今後の薬剤師のあり方について
見ての通り、病院薬剤師の仕事内容や、薬剤師業界をテーマにしています。
特に多いのが今後の・・・などの未来に何をするかのテーマが多いように感じます。
そのため小論文では情報収集・業界研究をしていなければ書くことが難しくなっています。
小論文で必要な情報はどんな情報か?
小論文対策に必要な情報は次のような情報になります。
- 薬剤師の業界研究
- 志望する病院の情報
採用者は、
- 調剤薬局と病院薬剤師との役割の違いを理解しているのか?
- どんな病院薬剤師になりたいのか?
- なぜこの病院を志望するのか?
このようなことを知りたがっています。
これらの事を就職試験を通して調べています。
また採用者は試験を通して、自主的に動ける行動力を見ています。
そのため小論文では情報収集を行う行動力があるかを調べることが目的の一つになります。
薬剤師の業界研究
薬剤師の業界については次のようなことを調べる必要があります。
- 病院の役割
- 他の業種との違い
- 仕事内容
- 働き方
- 今後の病院薬剤師の方向性
- 診療報酬改定
- 時事ネタ
調剤薬局と病院薬剤師の役割の違い、仕事の内容の違いなどを理解した上で就職しなければ、就職した後のミスマッチが生じてしまうからです。
採用側も、採用した人がすぐに辞めてしまうことは避けたいことです。
そのため、試験ではこれらを理解しているかを見ています。
業界研究については志望動機を考える際にも重要です。業界研究についてはこちらの記事も参考にしてください。
志望する病院の特徴
また業界研究と同時に志望する病院の情報も必須になります。
- 病床数
- 診療科
- 病院の特徴
- 院外処方率
- 薬剤師数
- 年齢層
- 薬局長の方針
調べた結果、なぜ自分がこの病院を志望するかを説明できる必要があります。
就職希望者が多い場合は、自分の病院を理解している人の方が採用されます。
なぜなら、病院の情報収集を十分に行ったと理解されるからです。
病院についての情報は自分に合った病院を探す際にも重要になります。
小論文の書き方と書くべき内容
採用にあたる薬剤師は小論文のプロではないため、書き方はそこまで重要ではないです。
とはいえ考えが伝わらなければならないため基本的な構成はあります。
書き方より重要な点として、根拠のある説明ができるかを見ています。
また、その根拠となる情報収集をしっかり行う自主性があるかを大事にしています。
小論文の書き方は基本通りで大丈夫
小論分の基本構成は下記の様になります。
- 序論
- 本論
- 結論
病院の就職試験でもこの基本は同じなので、苦手な人は練習しておきましょう。
序論では主張を
序論ではテーマに基づいた主張を伝えます。
自分の考えを主張するためアピールの場になりますが、病院や業界の方向性からは大きく外れない方がよいです。
本論では根拠を ← ココが大事
本論では主張を裏付ける根拠を説明する必要があります。この内容が充実するかで主張の説得力が大きく違います。
大事な事は前述している薬剤師の業界研究や志望病院の特徴を絡めて根拠を説明することです。
結論はぶれずにまとめる
結論は主張と本論をまとめることです。結論の注意は主張がぶれないことになります。
根拠と主張からわかりやすく考えを伝えること結論の役目です。
小論文で書くべき内容 採用者が見るポイント
小論文で書くべき内容は多くはありません。
小論文を通して採用者が確認していることは、次のようなことになります。
- 情報に関する感度が高いか
- 仕事内容や業界に対して調べる行動力・興味
- 病院で一緒に働くことができるか
これらは病院薬剤師に必須ともいえる重要なことになります。
そのため、上記のようなことが伝わるように、小論文で書くこととして次のようなことを意識するとよいです。
- 就職活動にあたり情報収集した内容
- 情報を元に自分の考えを伝える
- 病院の方向性と一致
大事なことはしっかり情報収集・業界研究を行っているかが伝わることです。
採用者が見ているのは情報収集・業界研究を行う自主性です。
テーマに合った内容の情報を知っていれば、その内容に対しての自分の考えを伝えればよいです。
⇒ 薬剤師の就職試験対策 診療報酬改定から薬剤師の将来を考える
面接でも同様ですが、自分の考えを伝える際には、病院の方向性と大きく離れないことが大事です。
例えば、極端な話ですが高度な救急医療の設備が無い一次救急の病院を受けたとしましょう。
そこで「自分の将来の目標は高度な救急医療に関わることです」と言われても、なぜ受験しに来たのかと思われてしまいます。
そして、それなら他の病院を受けてください、という結果になってしまいます。
他の人と違ったことを書くと印象に残るのではと思う方もいると思いますが、病院内で薬剤師はチーム医療の一員として働きます。
チームの和を乱してしまいそうなど思われるとマイナスなので、大きく病院の方向性と離れていない方が無難だと思います。
小論文対策には「情報整理」と「考えの整理」
小論文では下記の内容が重要だと説明しました。
- 情報収集
- 自分の考え
- 病院の特徴
これらを自分の中でしっかり整理して考えておくことが大切になります。
※ 上記はMindMeister を用いて作成
上記のように必要な情報を抽出、それに対する考えを整理しておくことが大切です。
調べた情報とまだ調べていない情報をしっかり整理しておくことで、自分の準備の進捗度もわかります。
また整理したことは小論文だけでなく、面接などの就職活動全体にも役に立ちます。
まとめ
小論文を書くために重要なことは、事前の情報収集・業界研究になります。
採用者は、情報収集を通して、志望者の行動力を見ています。
なぜなら自主的に動けるかは病院薬剤師に重要なことになるからです。
小論文では調べた情報を元に自分の考えを伝えましょう。
伝える際には病院の方針と大きく離れない方がよいと思われます。
これらのことは面接にも活かせます。
病院薬剤師の就職試験における面接のポイントの記事でも紹介しているので参考にしてください。
しっかり情報収集を行うことは就職試験全般で必要です。
情報収集・業界研究をしっかり行い、病院就活に活かしてください。
当サイトでは病院就職のいろいろについて紹介しています。
病院就職全体の流れについてはこちらの記事も参考にしてください。
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