病院見学の準備は何をすればいいかな…?
病院へ就活や転職をする際には可能な限り病院見学に行きましょう。
病院見学に行くことで他の病院との違いを知ることができるため、その後の試験対策に繋がります。
しかし、見学に行くだけでは聞きたいことを聞けずに終わってしまうこともあります。
そこで病院薬剤師歴10年で採用にも関わっている自分が、絶対に聞くべきことを説明します。
結論から言うと、下記の点は必ず押さえるポイントになります。
・仕事時間の内訳
・薬剤師の内訳
・認定資格・学会参加
・教育・研修
これらを聞くことで、病院毎の違いを知ることができ、就職活動や転職活動した際の面接対策などにつながります。
また働いてからの、思っていた仕事ができないとか、実はブラック病院だったといったような、就職後の後悔を防ぐことができます。
就職を考えている病院が実は自分には合わない病院かも知れません。
病院見学の際は遠慮せず質問してみましょう。
病院見学に行く前の事前準備はホームページと持ち物や服装の確認
病院見学を有意義なものにするためには事前準備が重要です。
事前準備として、下記の内容は行っておくとよいです。
- ホームページの確認
- 持ち物の確認
ホームページには病院の特色が書かれています。
担当者からすれば事前に調べてきてもらえると嬉しいもので、好印象になります。
いくつか質問も考えておくとよいです。
持ち物や服装については指定されていなければ、通常のリクルート用で構いません。
病院によっては病棟見学などもあり、白衣が必要となることもあります。
事前に確認できる場合はしておきましょう。
病院の魅力・強みは他の病院との差別化が重要 積極的に質問を!
病院見学に行ったら必ず聞くこととして、病院の魅力や強みが挙げられます。
このポイントは病院見学の担当者が伝えてくると思います。
また、中には自分の病院の強みをすぐに答えられない病院もあります。
わかりにくい時は、ストレートに魅力や強みは何ですかと質問してみましょう。
注意する点として、ここでの内容は他の病院との差別化ができるかがポイントとなります。
他の病院でも同じような内容で伝えられる魅力は、病院薬剤師としての魅力であってその病院特有の魅力ではないかもしれません。
逆にささいなポイントでも他の病院と違いがあればその点は病院特有の魅力となります。
例えば病棟業務に力を入れている病院が二つあったとします。
片方の病院では新人は半年~1年で病棟担当にするのに対し、もう一方では力をつけてから病棟で働くため3年目からでないと病棟担当にはしない病院があるとします。
この場合、どちらもメリット・デメリットはあると思うのですが、その違いは病院毎にある魅力といえます。
このように大事なことはしっかり比較・検討をして違いを考えることにあります。
病院薬剤師としての魅力についてはこちらの記事も参考にしてください。
⇒ 病院薬剤師の魅力・やりがいを現役病院薬剤師が紹介
仕事時間の内訳で働いてからのイメージをしてみる
仕事の内容はどの病院でも紹介されると思いますが、それだけでは大きく違いはないと思います。
大きく違いが出てくる場合として、仕事時間の内訳や配分になると思います。
何人くらいが調剤室で1日何時間くらい働いて、病棟担当はどのような時間配分で動いているかなど、1日のスケジュールを確認しましょう。
新卒であれば新人さんや2、3年目くらいなど、自分と近い立場の人の働き方を聞けると仕事のイメージができ参考になります。
仕事時間の内訳がわかると、次のようなメリットがあります。
- 病院毎の働き方の違いがイメージしやすい
- 入職した後での後悔を防げる
さらに、病院毎の違いは自分の働き方に合わせた就職や面接の際のアピールに繋がります。
また通常、仕事の紹介ではあまり魅力の無い仕事(調剤業務や記録業務)は紹介されにくいです。
実際に就職してから知るよりは、就職前に働き方のイメージを知っておくことは大事です。
注意としては、魅力の無い仕事の多いところはブラック病院だと考えるのではなく、必ず他の病院と比較をしましょう。
病院薬剤師の業務量は非常に多く、あまりやりたくないような業務に割かれる時間も多いです。
他の病院と比較しても業務量があまり変わらないようであれば、病院薬剤師として避けることのできない業務と考えてください。
病院薬剤師の仕事についてはこちらの記事も参考にしてください。
⇒ 病院薬剤師歴10年の薬剤師が仕事内容を紹介
薬剤師の内訳は雰囲気や休みの取りやすさ、キャリアにも影響
薬剤師の内訳は聞けるだけ聞いておきましょう。
- 人数(病床数に対して何人いるか、院外処方率も関係)
- 年齢層
- 男女比
- 認定・専門薬剤師
これらを聞くことで、働く際のイメージがし易くなります。
例えば病床数に対して人数が多いところでは、病棟業務に人数を割いている場合も多いです。
(院外処方率が高い場合です。院内処方が多い場合は調剤に人数を配分している場合が多いです)
年齢層や男女比がわかると働く際のイメージが湧きます。
年齢層は産休や育休(最近では男性の育休)が取りやすい職場かどうかなどにも関係してくるので確認しましょう。
また、認定・専門薬剤師の数を確認することで資格の取りやすさがわかります。
確認する際はできるだけその職場で取得ができたかを確認しましょう。
資格を取得している先輩薬剤師がいる職場では資格取得の実績があるので取得しやすい職場と考えられます。
また取得の際にアドバイスをいただける場合もあるので自分が興味ある資格を持った薬剤師がいるかは確認しておくとよいです。
⇒ おすすめの認定薬剤師は何?病院薬剤師が認定取得までの流れを解説
学会発表は経験者のアドバイスが重要
学会発表に興味がある方は病院の実績を必ず確認しておきましょう。
病院として学会参加を推奨しているかどうかで資格取得や学会発表のハードルが大分違います。
確認方法としては、次のような点を確認しましょう。
- 学会参加者・発表者は年間どのくらいいるのか
- 学会補助費は出るのか
学会発表に興味がある人は必ず参加・発表に対して積極的な病院を探しましょう。
病院として推奨していれば、学会発表の機会は多く与えられるかと思います。
また経験者にアドバイスをもらえるのでより良い発表ができます。
教育・研修があれば初めは安心だけど主体性も必須
教育や研修を確認すると働いてからのイメージがしやすいです。
また、そのようなプログラムがあると、複数人の募集がある場合に個人差ができにくくある程度の基準までは業務・知識を身につけることができます。
そのため、新人さんには安心感があります。
注意としては、病院薬剤師は自分から学びに行く姿勢も大事になります。
教えてもらうだけの受動的な人と、自ら動いて見て学ぶことを忘れずにいる能動的な人とでは同期でも大きく差が出てきます。
教育・研修のプログラムがあることで安心感を得られる人には魅力の一つといえます。
病院見学に就活生も転職者も行った方がいい理由
見学会の質問を考える前に、何故病院は病院見学を重視するのかを考えます。
病院見学は随時行っている病院や、見学会として集団で行っている病院があります。
どちらの場合にしても見学会は日常業務の中に設ける時間であり、病院側からすれば業務負担になります。
それでも病院見学の場を設ける理由は、長い間辞めたり転職しないで働いてほしいからです。
病院側からすれば勤めてからすぐに辞められることはデメリットしかありません。
そのようなミスマッチを防ぐために、自分たちの病院のことをよく知ってほしいと思っています。
そのため、病院見学では病院毎の違いを聞く質問が重要になります。
この内容は、小論文や面接などの試験対策にも繋がるため、就活生も転職者も見学に行くべきといえます。
病院の特徴をまとめるにはマインドマップを利用することもおすすめです。
まとめ
病院見学に行った際は今回紹介した5つのことを質問するとよいです。
- 病院の魅力・強み
- 仕事時間の内訳
- 薬剤師の内訳
- 認定資格・学会参加
- 教育・研修
病院見学の際は他の病院との違いを知ることが目的になります。
病院へ就職する際には自分の目指す薬剤師像に近づけるかを考えながら病院を探しましょう。
実際に就職したいと思ったとき今回調べたことは、面接でも役立ちます。
別の記事で薬剤師の病院就活における面接のポイントがあるので参考にしてください。
当サイトでは病院就職に関する情報を紹介しています。
病院就職の始め方についてはこちらを参考にしてください。
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